この記事では、投資を成功へと導く行動ファイナンス理論について紹介します。
今回は【バンドワゴン効果】についてです。
これを知ることで
- 感情的な投資行動
- 衝動的な投資行動
を抑えることができます。
人間は「自分の認知が及ぶ範囲内における多数派(のように見える)意見」に流されやすい。
はじめに
経済学者のライベンシュタインは、経済学、社会学における心理現象【バンドワゴン効果】を提唱しました。
これは、多数意見が人を呼び、さらなる増大を生むという傾向を唱えたものです。
【社会的証明の原理】と似た心理現象で、【群集心理】や【同調】のひとつです。
また、人の趣向、傾向に関連した心理現象として
- アンダードッグ効果(不人気を支持)
- スノッブ効果(周りと違うもの)
- ヴェブレン効果(顕示欲と高額志向)
といったものもあります。
参考として、心理現象とは異なりますが、【アノマリー】として【モメンタム効果】というものがあります。
これは、値動きは同一方向に継続することが多いというものであり、【バンドワゴン効果】と関連性のあるものとなっています。
※アノマリーとは「なんかよくわかんないけどそゆことあるよね」みたいなもの
バンドワゴン効果
どんな心理現象?
【バンドワゴン効果】とは、簡単に言うと「乗り遅れたくない」という心理現象です。
SNSやテレビにて
- 【〇〇で爆益!】
- 【誰でも億り人!】
と叫ばれ、何かがブームとなっているとき、それに乗り遅れることを人間は嫌います。
一部の投資銘柄が大幅に値上がりし、SNSが盛り上がっている中
- 【自分だけ取り残されたくない】
- 【自分も儲けたい!】
という思いだけでそれに飛び乗ってしまうのです。
【機会損失】
と捉えてしまうのです
投資におけるバンドワゴン効果の流れはこのようなものです。
- 全く意識していない〇〇株が高騰
- 興味がないこと、警戒心があることから「ふーん」程度に流す。
- 〇〇株がさらに高騰
- SNSの一部ユーザーが〇〇株に飛び乗り、利益を誇示
- 〇〇株がさらに高騰
- 日々目にすることで【単純接触効果】が働き、その〇〇株に興味が湧き始める。
- 〇〇株がさらに高騰
- 【まだ間に合う!】と、その〇〇株に飛び乗る。
乗り遅れる人が居なくなるまで、それは値上がりを続けます。
飛び乗った人達が利益を出し、それをSNSで誇示すると、それを見た人がさらに飛び乗ります。
インターネット特有の危険性
投資についての情報をインターネットから集めることは多々あるかと思います。
ただ、YoutubeやTwitterでは、ひとつの銘柄についての情報が同時期に集中して広まる傾向があるように思えます。
- 「〇〇を徹底解説!」
- 「〇〇を100万円買付しました!」
などなど…
この急激な【単純接触効果】が【バンドワゴン効果】を引き起こします。
ネットからの情報収集は手軽で便利な反面、こういった危険性も備えています。
バンドワゴン効果が行き着く先
ずっと値上がりするならいいのですが、問題はそのブームが終わったとき。
当然ですが、飛び乗る人が減り、ブームが終わるとその株式は売られます。
ここで【負のバンドワゴン効果】が働きますが、その速度は凄まじいものです。
人間は損失や恐怖に対する感情制御が苦手であるため、幸せな値上がりよりも、恐怖の値下がりの方が速度は速いのです。
投資の現実でよく見るのは
ボラティリティの激しい
- 【仮想通貨】
- 【レバレッジ銘柄】
- 【個別株】
にて顕著に見られます。
察する方も多いと思いますが。
- 【ビットコイン】
- 【レバナス】
- 【TSLA】
代表的なのはこれらですね。
日常の中のバンドワゴン効果
この心理現象は、投資に限らず、様々な場面で確認することができます。
特に「自分の認知が及ぶ範囲内における多数派(のように見える)意見」に追従する傾向があります。
いくつか羅列していきます。
- SNSのいわゆる「バズり」
- フォロワー数、チャンネル登録者数
- 「みんなやってる」
- 「いいね」が多いものが正しい
- みんなが支持してるものは間違いない
- 食べログなどのレビュー評価
- 乱発する仮想通貨関連のCM
これらは、自然に発生するものもあれば、マーケティングなどを目的として意図的に生み出されているものもあります。
チャンネル登録者やフォロワーが商品化されているのはこのためです(規約違反ですよ)
現実世界だと、【バンドワゴン効果】というよりかは、どちらかというと【社会的証明の原理】が働いているとも考えられますね。
おわりに
今回は【バンドワゴン効果】についてでしたが、これに限らず、行動ファイナンス理論を学ぶことで、投資における自身の行動が感情的なものなのか、それとも論理的なものなのかをチェックすることができます。
人間は皆感情を持っており、その揺れ動きを止めることはできません。
しかし、事前に学び、知識をつけておけば、感情的な行動をギリギリでセーブすることができます。
欲望のままに流されても、そこに明るい未来はありません。
強欲が行き着く先は【バブル&クラッシュ】
バンドワゴン効果、さらに関連した心理現象により、人間は「自分の認知が及ぶ範囲内における多数派(のように見える)意見」に流されやすくなっています。
身を置く環境、コミュニティ、グループ
これらが自身に悪影響を及ぼさないか見極める必要があります。
しかし、身の置き場所を変えることは容易ではありません。
ならば、優れた知識と強い心を持つことで、流されずに自分を貫いていこうではありませんか。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今回の記事、参考になりましたか?
よろしければ、今回も下の応援ボタンをポチポチしてくださいませ。
いつも押して頂きありがとうございます。
本当に励みになります…