投資における重要要素に【複利】というものがあります。
複利とは「利益から利益が発生する」ことを意味します。
投資の世界では、【配当金の再投資】によりこの複利効果を得ることができます。
複利を意識するかどうかで、資産形成のスピードが大きく変わってきます。
さて、そんな【複利】ですが、たまにこのようなものを見かけます。
「値動きに複利効果が働く」
主に「元指数の◯倍の値動き」を目指すレバレッジ型投資信託の特徴として紹介されます。

引用:ツミレバ公式ページ
こんな感じで紹介されています。
※ツミレバからばかり引用してすみません。図やイラストが素敵なので使いやすいのです。
(正直、この紹介内容は色々おかしいです。2倍の値動きを表現したいのだとすると計算が合ってない。2倍にならないこともあると暗に伝えようとしているのなら、複利もなにも関係ないただの絵空事です。そもそも何の数字?5円なのか5%なのかわからない。全部おかしいんですよ。)
いいですか皆さん。
値動きに複利なんてありません。
「連日上がり続ければ、複利効果が働く」
こんなの「宝くじにあたったら、お金持ちになる」と同レベルの話です。
聞くに値しない。むしろ誤解を招く物言いであり、ただの害悪とも捉えられます。
もちろん、数学的には正しいですよ。
商品設定通りの「○倍」が機能するのなら、連日の値上がりにより、レバレッジ商品の値動きには複利効果が働きます。
「連日上がれば」です。
投資における唯一かつ最大のリスクが、【値動き】なのです。
そのリスクを値上がりだけに固定し、その値動きをメリットだとして投資商品や手法を紹介するなんて、なんだかおかしいと思いませんか。
不確実性のある値動きに複利効果はありません。
これはただのリスクであり、メリットではありません。
リスクに複利効果はありません。期待してもいけません。
どうか忘れないで下さい。
投資における「複利」とは【配当金の再投資】のことを指します。
これだけです。これ以外にありません。
複利の誤用・乱用に惑わされないでください。基本を思い出してください。
値動きの複利は、数学的には当然正しいですが、投資において正しいわけではありません。
「連日値上がりすることで、複利効果を得られることがメリットである」
言い換えます。
「複利効果というメリットを得るためには、連日値上がりすることが前提」
こんな前提がどれほどバカげたことなのか、投資家の皆さんなら肌感覚でわかるはずです。
どうか、一見魅力的に見えてしまう情報に踊らされないようよろしくおねがいします。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今回の記事、参考になりましたか?
よろしければ、今回も下の応援ボタンをポチポチしてくださいませ。
いつも押して頂きありがとうございます。
何よりも励みになります…
Twitterもフォローしてね!